無料求人広告被害|無料掲載等の求人広告被害にご注意を

無料求人広告被害|無料掲載等の求人広告被害にご注意を

「無料掲載」「キャンペーン」とするインターネットへの求人広告の掲載を勧誘し,自動的に更新され有料期間・契約となったとして多額の代金を請求をされる事案が急速に増えています。

・人手不足に困る中小・零細企業に対し,電話等でしつこく勧誘し,キャンペーン等と称して当初一定の期間(2~3週間等)は「無料」,一定の期間を経過する前の規定の時期までに解約を書面で伝えない限り有料期間に自動的に突入したとして,数十万円を請求される事案(自動更新し,その後もどんどん継続されて料金が発生)が多発しています。

・電話等の勧誘に興味を示すと,①当初の一定期間のみ無料,②ある時期までに書面を送って解約手続きをしないと自動更新されて相当な高額の代金が発生すること等を明記した説明書,申込書が送られてきます。

・契約締結後,無料で解約できる期間を経過してから請求書が届き,解約する必要があったことに気が付くことがほとんどです。

・時には,無料期間終了・解約期間終了前に架電し「解約しないと有料となることをお伝えします。」等との約束・説明を勧誘時にする場合もあるようですが,そのような電話はかかりません(そのような約束はしていないと否定)。 

・ほとんどがFAXか電話でのやり取りです。

・求人広告は実際にHP・ポータルサイトに掲載されますが,ほとんど目立たず,求人に応募してくることはまずありません。

問題の所在

【契約書に無関心、契約書を正確に確認、理解できない経営者の存在】

◆消費者と事業者の法制度・保護法制の違いを認識した上で、弁護士等専門家への依頼・関与要請の意義⇒無料求人広告に限りません◆

・契約者が消費者の場合,消費者契約法や特定商取引法等の消費者・契約者保護の法制度を利用しクーリングオフや取消し,無効を主張できる場合もありますが,求人する側=消費者ではなく「事業者」「事業として又は事業者のために契約の当事者となる場合」(消費者契約法第2条等参照)として除外される可能性が高い状況です。勧誘する側は,それを見越して中小・零細企業をターゲットしているものと推測されます。

・多くの被害者・勧誘に応じる会社の求人担当者や経営者は説明書,申込書,契約書をほとんど読まないままに安易に応じ,しかも有料期間に突入するより前に解約の手続きを行わず,多額の代金を請求されてはじめて十分に書面を読まなかったことを後悔することになります。

・これまでも電話機リースやホームページリース被害等中小・零細事業者がターゲットになってきました。

・事業をする場合,「契約書等をよく読まなかった」「素人なので法律のことは知らない」「説明を十分にされなかった」との言い訳,反論はなかなか受け入れられない可能性があります。本来の事業についても,それ以外についても取引・契約内容や条件等について十分に検討して納得した上で取引・契約をするべきです。特に,飛び込み営業,勧誘による場合は要注意です。心配な場合には必要に応じて,事前に顧問弁護士等法律の専門家へ相談することをお勧めします。

 

公益社団法人 全国求人情報協会も

「求人企業の皆様へ 無料掲載を謳い、後で請求を行う求人広告の契約にはご注意ください。「インターネットで無料で求人広告を掲載しますなど」と勧誘し、一定の期間を経過すると高額の請求書が送られてくるケースが多発しています。無料期間中に解約の申し入れをしない場合、自動更新されてしまうようです。

具体的な手口としては、電話やFAXなどで一定期間の無料掲載の勧誘がある場合や、勝手に掲載され、その後無料掲載の説明がある場合があります。無料掲載後の料金や解約方法についての案内は、申込書に小さな文字で記載されてはいるものの、簡単に口頭のみの説明、あるいは求人サイト上に記載があるのみ、無料期間終了の数日前にFAXや郵便で文書を送りつけてくるなど様々ですが、いずれもすぐにわかるような説明はないものがほとんどのようです。

ご契約の際は、いつまで無料なのか、どうして無料なのか、等あらかじめ内容をしっかりご確認ください。」

「【求人企業の皆様へのご助言】
① 掲載申込書、契約書はしっかり確認すること
・無料期間がいつからいつまでかを確認する
・無料期間後の解約についてなどは、あえて小さな文字で書いてある場合もあるので、契約時や後日送られてくる関係書類には必ず目を通す

・自動更新について申込書に記載があれば、更新契約したとみなされる可能性がある

・実際に求人広告が掲載されていれば、相手にはその時点では契約違反はないため、安易な対応をしては、支払い義務が生じる可能性がある
・電話やファックスやチラシで「無料」を強調する案内を鵜呑みにしない
② 仮に高額請求を受けても安易に支払わず、ひとりで抱え込まないで、弁護士や行政、弁護士会の法律相談サービスなどに相談する。③ 「無料というウマい話には裏がある」と思うこと。」等として,注意喚起をしています

 

あすか総合法律事務所は,無料求人広告被害等へのご相談対応・受任を行っています(有料・顧問契約の場合は無料)。

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